ひだまりの物語/Our Story

カフェと囲碁 ひだまりのページにお越しいただきありがとうございます。

ひだまりは、「誰かを連れてきたくなるような、心地よくあたたかい場所。遊び心のあるお店」を目指しております。ひだまりを通じて元気になったり、前向きになったり、新しいことに挑戦できたり、そんな勇気を持ってもらえる場所でいたいと思っています。

「囲碁」という文字があることで、
「囲碁を打てないとだめなのかな?」とネガティブなイメージを持たれる方も多いかもしれません。

しかし、囲碁は一つのコンテンツというだけであり、カフェのみ、お酒のみのお客さまも大歓迎です。
会社や自宅以外で息抜きできる、そんな場所でありたいと考えております。

なぜ囲碁かと申しますと、私の家業が碁会所だったからです。
長くなりますが、お付き合い頂けると嬉しいです。

私の祖父、塩谷豊一は1965年11月1日に、大田区北千束(大岡山駅)に「林囲碁クラブ」を開業しました。
なぜ開業したかは、他界してしまったので、いまでは聞くことができません。
しかし、当時の遊びといえば、囲碁、将棋が当たり前だったので、
当時は一日座って500円という席料でも成り立つくらい、囲碁人口は多かったと聞いています。私と囲碁の出会いは、物ごころついた時から、

夏休みに母の実家の大岡山を訪れ、
碁会所(囲碁を打つ場所の名前)を早朝から祖父と掃除することをとても楽しみにしていました。
当時は、ほうきで落ちた石を集め、石を洗い、お客さまが飲むお茶の準備などをさせてもらっていました。

そんな夏休みが何度も続きましたが、一度たりとも囲碁をやりたいと思ったり、
家族から囲碁をやりなさい、やってみる?ということも言われなかったと記憶しています。

時が経ち、2001年。
祖父が他界し、囲碁を打ったことがない私の母が家業を継ぎました。
当時は喫煙が可能で、部屋が真っ白になるくらいたばこの煙がもくもくとしたひどい職場環境でした。

母は囲碁をやったことがなかったのですが、
仕事にしてしまったのでルールを覚え、毎日のようにお客さまと対局をしていました。
私はといいますと、相変わらず囲碁に興味がわかないまま大人になり、
社会人として働いておりました。

それから15年後の2016年。病気のため、母は63歳で他界しました。
亡くなる直前の母は、18年という月日の中で囲碁を愛し、
毎日朝4:00からパソコンの前に座り、国内外の方と通信対局をするほど、囲碁に魅了されていました。

その時私はといいますと、
相変わらず囲碁を一度もやったことがなく、某機関で経理事務をしていました。
また、事務職だけでなく2008年から始めたDJ、そしてサウンドクリエイターとして海外で活躍したい!という夢を抱いており、都内のクラブで毎月のようにDJ出演していました。
母が他界したとき、私には二つの選択肢がありました。
・ヨーロッパにいって、本格的にアーティストを目指す
・家業である「林囲碁クラブ」を継ぐ

心の底からやりたいこと。当時はそれは音楽活動でした。
なにかを長く続けたことがない私が、唯一ずっと続けてこれたものだからです。

しかし、母が命をかけてまでやりたかった「席亭」という仕事、
そしてそ彼女をこまで魅了させた「囲碁」の世界を見たいという気持ちもありました。

母が他界して一週間後。
葬儀なども滞りなく終わり、淋しさもほどほどに、
そろそろお店をどうするか決めなくてはならなくなりました。

皆さまはもう答えはご存知ですよね。
今、ひだまりがあるという通り、私は家業を継ぐという決断をしました。
なぜその決断をしたかというと、
「私にしかできないこと」だからです。
私は一人っ子のため、音楽活動をする決断をした場合、家業を辞めることになります。
今の時代、碁会所だけでなく、昔からある家業を事業承継する人は少ないことでしょう。
ビジネスは厳しいです。

特に「お店」という「箱が必要なもの」は、
薄利多売な場合が多く、休日だってサラリーマンの半分以下です。

それでも家業をとりました。

碁石をもったこともないし、ルールも知りません。
しかし、人生に一度、本気で自分にしかできないことに挑戦してみたい。

家業を100年企業に成長させてみたい。
純粋にその想いだけで家業を継ぎました。

しかしながら、一日座って1000円という料金体系の碁会所は、
ビジネスモデルとして成り立ちません。

そのため、自分が長く関わっていた飲食業(昔はバーテンダ―でした)と碁会所を掛け合わせた
今の時代に合ったスタイル:「囲碁カフェ」という業態として新規オープンしようと決めました。

私は、2016年から、全くの入門者の状態から囲碁を始めて、
半年ほど経ち、少しずつ囲碁の楽しさを感じるようになってきました。

楽しさがわかってきた頃、友人にも囲碁のおもしろさを伝えたい!と思ったのですが、
友人を連れて行きたくなるようなお店がどこにもありませんでした。
当時、私が継いだお店ももれなく雑居ビルの2階に入っており、
雰囲気もTHE昭和だったため、友人を呼ぶにはハードルが高すぎました。

女性で初心者。
「碁会所(ごかいしょ)」という読み方すらわかりません。
そんなところには怖くて連れて行けませんでした。

いずれにせよ、当時の店舗は飲食業態が不可だったため、
飲食ができかつ、明るい開放感があるカフェとして営業できる店舗を探していました。

母が他界したのが2月。そして同年12月に店舗を出なければなりませんでした。
しかし、そう簡単に物件を見つけることはできません。
仕方なく、よくしてくれていたお客さまと週に1回でも囲碁を打てる機会を設けようと考え、
大岡山から近い場所でレンタルスペースがないか探してみました。

するとすぐに旗の台によさそうなスペースを発見。
20人くらい収容可となっていたため、それならばお客さま全員つれていけるかも!
と思い、問い合わせてみました。
しかし、待てど暮せど返事はきません。

思い切って仲介サイトに、返事が来ない旨のメールを送ったところ、
大家さんから直接電話がかかってきました。

「週に3回も借りたいって、どんなことで使うのですか?」
との質問に正直に答えました。
「事業承継で碁会所という囲碁を打つ場所を経営するようになったのですが、
囲碁カフェに事業転換するつもりで物件を探していますが見つかりません。
しかし、もともとある店舗をでなければならないため、
物件が見つかるまでの間、週に1回だったとしても、お客さまに囲碁を愉しんでもらえる場所を探しています」
と。

すると「それはなんていう名前の碁会所ですか?」と大家さん。
「林囲碁クラブです」と私。

「僕は無類の囲碁好きでして、そこに行ったことありますよ。
無くなるなんてショックなので、一度話に来てもらえませんか?」と驚きのお返事をいただきました。

後日そちらに伺い、物件が見つかるまでの間、週に3回ほどお借りすることができました。

ありがたかったのは、その方は囲碁が強く、
自分で友人の皆さまに囲碁講座を開くくらいの方だったこと。
そのおかげでそのレンタルスペースには碁盤と碁石が6セットもそろっていて、
それをレンタルさせて頂くことができました。

旗の台のレンタルスペース

囲碁を始めて一年も経たないうちに、
素晴らしい出会いに恵まれました。

そのレンタルスペースは5ヶ月間貸して頂き、
その間に現在の場所を見つけました。

なぜ長原かと申しますと、
以前勤めたこともあり、住んでいたこともあり、さらに大岡山から近かったのと、
私のイメージにぴったりの物件を見つけたため、こちらにひだまりをオープンしました。

長原は近くに出身の中学校があるだけでなく、ご縁のある街です。

「ひだまり」という名前はこの建物にぴったりだと思いました。
ひだまりとは「あたたかく心地良い場所」という意味です。
英語にない単語かつ、やわらかくひらがなの単語を探しており、この名前になりました。

本当は荏原中延というところでお店をオープンする予定でした。
しかし、契約も済み、あとお金を支払うのみ!というところで、
理由も告げられないまま大家さんに断られました。

がっかりした気持ちもあったのですが、
それでは同じ沿線で、、、と見つけたのがこちらの物件でした。

すぐに内見を申しこみ、建物に一歩足を踏み入れた瞬間。

・・・・・・・
今のお店の形のイメージがが沸きました。
そして、ここに決めるんだ。という不思議な直感もありました。

内見の時の店内
窓が大きく開放感があり明るい雰囲気。
囲碁を打たなくても、挽きたてコーヒーを愉しんだり、お酒を飲んだり。
女性が一人でも気軽に立ち寄れるカフェスタイルのお店です。
肩肘はって囲碁を打つのではなく、
囲碁やったことないけど、ちょっとやってみたいな。
それくらいカジュアルな感覚で立ち寄れるお店です。

お店を見切り発車でオープンして3ヶ月。
再び軌跡が起こりました。

囲碁が弱く教えることができなかった私の元に、
だれよりも囲碁を愛し、かつ囲碁の強いスタッフが一緒に働いてくれることになりました。

もともとお客さんだった彼は、
往復で3時間もかかるのに、週に1度は必ず来てくれていました。
いつかこんな人がひだまりで働いてくれたらいいな。

そんな風に思っていた暑い夏の日。
サラリーマンであるはずの彼が、平日の昼間にやってきました。

「仕事どうしたの?」
「辞めました。」
「え?!じゃぁひだまりで働かない?」
「いいですよ」

確かこんなやりとりだったように記憶しています。

あれから2年間。

スタッフの高橋は囲碁で東京都の代表になり、
私は大田区ビジネスプランコンテストで最優秀賞に選ばれました。

まだまだ成長途中のわたし達ですが、
日々、どうしたら囲碁を愉しんでもらえるのか?
囲碁に興味がある方はもちろんのこと、
カフェだけでも来やすいお店作りを追求しております。

まだまだ至らない部分もたくさんありますが、
少しでも興味がわきましたら、一度お越し頂けたら幸いです。

さて、私たちのストーリーも終わりに近づいてきました。
ここまで長文を読んでいただいた方、心からありがとうございます。

Mayu

<営業案内>
定休日:毎週月曜日
営業時間:
火、土、日→13:00~20:00
水、木、金→13:00~23:00
<料金>
【囲碁利用-日中-】
囲碁の方:席料1500円 学生:1000円
※13:00-14:00はハッピーアワーを実施しております。
その時間内に入店されたお客さまは、1300円でサービスコーヒーが1杯ついております
【夜囲碁】
水、木、金曜日の17:00以降の囲碁利用は2,000円となります(ワンドリンク付き)
【カフェ利用】
ご注文いただいた金額のみです
入店時に、カフェの利用か囲碁の利用かをお伝えくださいませ。
その後、お客さまの利用動機に合わせて、お席のご案内をさせて頂きます。
囲碁を打たれるお客さまは、おひとりさまでもお気軽にお越し頂けます。
当店のお客さまは、新規のお客さまも、常連さまも、
ほとんどの方がおひとりさまでいらっしゃっております。
対局相手の組み合わせは私共で、できるだけ棋力の近い方と組み合わせをさせて頂いております。(夜囲碁は除く)
お待ちいただく場合もございますが、ご了承いただけますと幸いです。
※席料を頂いたお客様はソフトドリンク100円引きです
<店舗紹介動画>
<旅する囲碁カフェ@堤方4306(池上)>